2012年5月30日水曜日

グラフィックスボード交換 GIGABYTE製 GV-R785OC-2GD

グラフィックスボード(以下、グラボという)と言うべきかビデオカードと言うべきか日頃迷っている(おそらくどちらでもいいが今回は略称を使える方採用)ことはさておき、
グラボをGIGABYTE製 GV-R785OC-2GDに交換した。
http://www.gigabyte.jp/products/product-page.aspx?pid=4155#ov
http://www.cfd.co.jp/gigabyte/vga/gv-r785oc-2gd.html
2012年5月10日購入 25,480円 TSUKUMOネットショップ

以前の記事(本気のSkyrimが要求するPCスペックなど)に書いていたように、今年はグラボの買い換えをかなり真剣に検討していた。
MSI R7850 Power Edition(記事はMSI R7850 Power Edition発表)にも興味があったが、いつ日本で流通するのか分からなかったので、グラボ交換写真を載せることにしていたPCケースのレビュー記事(PCケース Corsair製 Carbide 300Rのレビュー)締め切りが迫っていたこともあり本製品を購入した。
マザーボードが同じGIGABYTE製なので相性問題がまず出ないだろうという思惑もある。

取り付け後、Skyrimが無事起動すること、画像関連の自動設定がUltraになること、Ultra設定で少し遊んでみたところ描画にとりあえず問題がないことを確認した。
【追記】
Diablo3も画像関連の各オプションが自動設定でほぼ最高設定になった。その設定でノーマルモードのDiabloを倒すことろまでやってみたところ描画に何の問題も無かった。

GIGABYTE製 GV-R785OC-2GDの概要
  • チップは人気のRadeon HD7850。製造プロセス28nm 。
  • コアクロック 975MHz(本製品はオーバークロックモデルであり、リファレンスモデルは860MHz)
  • メモリクロック 4800MHz
  • ビデオメモリ GDDR5 2GB
  • 出力端子 DVIx1 HDMIx1 MiniDisplayPortx2
  • 2スロット占有
  • カード長 233mm(ブラケット[拡張スロット取り付け部のL字状ねじ止め金具]含まず 基盤は198mmだがヒートシンクと冷却ファンがはみ出ている)
  • 補助電源 6ピン1つ
  • 公称典型消費電力 未公開 (リファレンスモデルは130Wなので10W増しの140Wくらいか?)
付属品はクイックガイド、ドライバーCD、Crossfire Bridge、外部6ピン電源ケーブル。

4Gamer(以下、4亀という)のレビューがいつも通り大変詳しいので参照されたい。
「GIGA-BYTE GV-R787OC-2GD GV-R785OC-2GD」
http://www.4gamer.net/games/145/G014572/20120426113/
特に興味深いのはヒートシンクが斜めの向きになっている画像だ。
ケース背面への排気効率を狙ったものだろうか?斜めにせずヒートシンク自体をより厚くする方法もあるのに、斜めにする方を選んだ設計者の決断が面白い。



取り付け編
交換時のPCパーツ一覧
CPU:    AMD製 FX-8120 BOX
CPUクーラー:Cooler Master製 Hyper 212 EVO
M/B:    GIGABYTE製 GA-990FXA-UD3 Rev.1.0
メモリ:    Corsair製 CMZ8GX3M2A1866C9R [DDR3 PC3-15000 4GB 2枚組(合計8GB)]
GPU:    本製品(GIGABYTE製 GV-R785OC-2GD)
SSD:    A-DATA製 AS510S3-120GM-C [システムドライブ]
HDD:    日立製 HDT722516DLA380 [160GB ATA2 7200rpm データドライブ]
光学ドライブ: LG製 GH24NS70WH バルク [DVDマルチドライブ]
電源:    玄人志向製 KRPW-SS600W/85+ [80BRONZE]
ケース:   Corsair製 Carbide 300R
OS:     Windows7 Professional 64bit SP1(DSP)

補助電源をカード後方、つまりカード長がさらに長くなってしまう方向へ接続することに注意するくらいで取り付け自体に何の問題もない。あっさり短時間で完了。
当然だけど、マザーボード側端子横にあるストッパーのつまみを上にずらしながら取り付けるように。パーツ交換に不慣れな人だと特に取り外し時にこのストッパーの存在を忘れてて困ることがあるよな。PCケースの中は薄暗いし、グラボに隠れて見落としやすいからさ。

ドライバーは最新バージョンのCatalyst 12.4を入れた。5月下旬に12.5が公開されるらしいと聞いたが30日午前0時時点で未だ公開されていない。
交換前に使っていたGALAXY製 GF P98GT/512D3/LOW POWER(以下、旧グラボという)に使っていたGeForceドライバーを完全に削除するのに念のため、
Driver Sweeper(最新バージョンは3.2.0)
http://phyxion.net/item/driver-sweeper.html
を使用した。このツールはグラフィックスドライバー削除時に残るゴミがトラブルを引き起こさないように、完全に削除してくれるものだ。

負荷を与えるために3DMark11をperformanceモードで1回走らせた直後、Open Hardware Monitorで測定してみた。
室温26.5℃。ただし、PCケース内部監視のため側面パネル開放中。
最高温度49℃ 最低温度31℃。
CPU使用率100%、GPU使用率99%。
ファン回転数は可変にもかかわらず40%のまま。
4亀の記事では室温24℃で高負荷時それぞれ47℃、30℃だったので似たような結果だ。
ファンの動作音は全く気にならず静かなレベル。

ブラウザでネット見てる程度の低負荷状態になると、
電圧       1.038V  ⇒ 0.825V
コアクロック    975MHz ⇒ 300MHz
メモリクロック 1200MHz ⇒ 150MHz (←1200x4=4800MHz)
に自動で低下してるのがすごいわ。
AMD PowerTuneテクノロジーという機能らしい。AMD PowerTuneテクノロジーについてAMD公式サイトから引用した。
http://www.amd.com/jp/products/desktop/graphics/7000/7850/Pages/radeon-7850.aspx#3
AMD PowerTune テクノロジー
・インテリジェントTDP管理テクノロジー
・ゲーム向けのダイナミックなクロックスピード/パフォーマンス強化

そういえば、4亀記事でAMD ZeroCore Powerテクノロジー(以下、ZeroCoreという)について気になっていた。ZeroCoreについてもAMD公式サイトから引用する。
AMD ZeroCore Power テクノロジー
・システムのディスプレイがオフの場合に待機電力を大幅引き下げ
・デスクトップ作業向けの電力効率の優れた省電力モード
・不必要な場合にAMD CrossFire™構成のセカンダリGPUの電力を引き下げ
4亀の記事では「ファンが停止せず,消費電力も60Wまでしか下がらなかった」とあり、本製品GV-R785OC-2GDでこのZero Core機能が働かなかったという。私はワットチェッカーを持っていないので正確な検証ができないが、ファンが止まるかどうかなら確認できるのでやってみることにした。
10分でディスプレイ電源OFF、15分でスリープ状態になるように設定して、約18分経過してからファンを見てみるとちゃんと停止していた。それからマウスを動かしてスリープ状態を解除すると即ファンは回りだした。ってことでZeroCoreも機能しているんじゃないかなーと推測した。

【追記訂正】
4亀記事にあるロングアイドルモードなる耳慣れない用語を知らなかったために誤解していて、ロングアイドルモードがスリープモードと同義だと思い込んでた。ロングアイドルモードはスリープモードと異なり、別の状態を指す。
ロングアイドルモードの明確な定義はググって調べてみても分からないままなのだけど、アイドル状態かつディスプレイ出力OFFの状態を指すみたい。そもそも、スリープモード(今回設定のACPI S3)ならグラボのファンはZeroCore機能なくても止まるものらしいわ。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B9%E3%83%AA%E3%83%BC%E3%83%97_%28%E3%82%B3%E3%83%B3%E3%83%94%E3%83%A5%E3%83%BC%E3%82%BF%29
なので、ファンの動作を観察すべきタイミングはZeroCoreの説明にある通り、ディスプレイ電源がOFFになる前後でなければならなかったのだ。上記の観察は的外れで間抜けだった。お恥ずかしい。
ということでファンの動きを再度観察してみると、ディスプレイ電源OFFになった10秒後くらいにファンは停止した。それからマウスを動かしてディスプレイ電源ONにすると即ファンは回りだした。ちゃんと制御されてるわ。
ZeroCoreが機能していると推測した結論について変更はない。



ベンチマーク測定編
1.エクスペリエンス インデックス (Window7付属機能)
なんと7.9であった。測定限界値が7.9なので測定限界を超えている可能性がある。Windows8では限界値を少なくとも10くらいまでは上げて欲しいものだ。12でもいいぞ。
ちなみに 交換前に使っていた GALAXY製 GF P98GT/512D3/LOW POWERは6.8。


2.3DMark11 Basic Edition v1.0.3 (Futuremark製)
http://www.futuremark.com/
PerformanceモードでP5589
Graphics Score 5682
Physics Score 5565
Combined Score 5013
4亀がCPUにIntel i7-2600Kを使ってP5878だったのでまずまずの数値じゃないだろうか。
2回目の測定での各数値はP5571、5680、5495、4964であった。測定結果にばらつきが少ないと聞く3DMark11でもけっこう数値変わるもんだわ。
余談だが、計測時msiとAntecのベンチマーク内広告が表示されていた。msiがRadeon系とGeForce系両方のグラフィックボードを発売している限りは3DMark11のベンチマークとしての公平性がなんとか保たれているんじゃないだろうかと思う。


3.CINEBENCH v11.5 (MAXON製)
http://www.maxon.net/en/home.html
OpenGL 51.95fps
CPU 5.01pts
nVIDIA系のGPUはOpenGLを現在重要視しておらず性能向上を図っていないそうで、AMD系GPUの測定結果と比較しても揮わないそうだ。nVIDIA系は何をOpenGLの代わりにしているんだろうか。
おまけで計測したCPUの方はFX-8120ちゃん揮わず。浮動小数点演算イマイチやしな。
次期FXはゲーマー向けにシングルスレッド当たりの性能も引き上げてよ。


4.FF14ベンチ
http://www.playonline.com/ff11/download/media/benchmark01.html?pageID=media
旧使用グラボとの比較の意味合いで測定した。
船に乗ってると怪物に襲われてリバイアサンまで出てくるやつね。
ディスプレイ解像度は1280 x 1024
選択肢はミコッテ(あっ これは関係ない?)
Lowモード Score 3128
あらら、とてつよ評価だけど冴えない数値だ。旧グラボでも2775だったんだがな。
計測直後の状態をOpen Hardware Monitorで見てみよう。
CPUが最大動作のコアで90.8%、GPUが65%しか稼動していないわ。いずれも100%いっていないし、7850ちゃんの真の実力出せてなさげ。計測中はカクツキがしばしば起こっていて負荷がかなりかかってる印象だったのにそうでもなかったんだな。
ちなみに、 Open Hardware Monitorは起動させたままFF14ベンチを回しても、OFFにしても結果に差は出なかった。

参考サイト
AKIBA PC Hotline! Junk Blog.: FF XIVベンチマークをテストしてみた -CPU/GPU依存度編-
http://akiba-pc.watch.impress.co.jp/blog/archives/2010/07/ff_xiv_cpugpu.html
どうも、自分が使ってるCPU AMD FX-8120とこのベンチの相性が悪いみたい。



最後に
本製品GIGABYTE製 GV-R785OC-2GDでこれから3年は戦えそうだ。できたらもっと長く頼むぞ!
交換前に使っていたGALAXY製 GF P98GT/512D3/LOW POWERは、3年以上前の省電力製品で、GPUチップは3年前よりもさらに前から流通していたミドルクラスの9800GTだったので、3Dポリゴン処理の重いゲームでは性能不足に陥って困っていた。
長い間壊れることなく頑張ってくれてありがとう!俺的PCパーツの殿堂入りである。


その他の参考サイト
http://www.videocardbenchmark.net/high_end_gpus.html


HD7850に関する当ブログ内の記事
HD7850と歴代チップの性能比較
Radeon HD7850製品リスト